2023/9/30
【出張講義:株式会社竹中土木様にて伝統文化研修を実施】
2023年8月吉日、株式会社竹中土木にて、伝統文化研修として、理事長 近衞忠大による講演会を開催させていただきました。
2022.4.5 UP
2022.4.5 UP
今回のテーマ
「日本の伝統文化の継承と課題
世界一クリエイティブな国・日本とそう思っていない日本人」
幹部を中心とした約100名の方にご参加いただき、建設業の立場からものづくりに携わる皆さまに、近衞家の歴史や近衞自らの経験をご説明しながら、日本の伝統とクリエイティブについて考えました。
講演の章立て
・近衞家(家系や陽明文庫等)について
・現在の生業(NPO法人七五/株式会社curioswitch)について
・宮中歌会始について
・伝統文化の現状について
・日本のブランド力について
・クリエイティブに対する海外/日本の認識の違いについて
・未来に向けて日本国/日本人のToDoリスト
・質疑応答(事前に頂いていたご質問への回答を含めて)
一部講演のご紹介
▪️宮中歌会始について
日テレNEWS 皇居で「歌会始の儀」お題は「友」(2023年)
正月の宮中行事のハイライトである宮中歌会始。
近衞が毎年披講諸役を務めているこの宮中歌会始は、実は国民に一番近い行事。
宮中歌会始は広く一般の詠進を求めるため、たとえ一般の子供であっても、和歌が選歌されれば天皇皇后両陛下との謁見や選者との懇談の機会が与えられるのです。
一般の子供でも、和歌が選ばれれば皇居に招待され、歌が披露されます。
国民に一番近いのに遠いと思われている行事と、日本語の響きそのものである和歌から日本の伝統について学びます。
▪️日本のブランド力について
日本の伝統文化に対する日本人の意識と世界からの目線。世界の目線は日本に注がれているにも関わらず、我々の多くはそれに気づいていません。
実際、Future Brand社が75カ国を対象に、2019年度に実施した国家ブランド・インデックス(Future Brand Country Index)ランキングで、日本は世界1位の座を獲得しており、特に日本の伝統、文化が海外の人気を得ているということがわかっています。
一方で、日本・東京は世界一クリエイティブな国・都市に選ばれているにもかかわらず、自分のことをクリエイティブだと感じている日本人はたったの13%であることがわかりました(2016年に行われたAdobe社による調査)。世界平均の41%と比較すると日本人は圧倒的にクリエイティビティに対する自己評価が低いことがわかります。
日本のブランディング力の要である伝統文化を、今後どのように守り、どのように後世に遺していくか。様々なデータや近衞自らの視点から、伝統文化の現状と未来について考えました。
▪️質疑応答
講演終了後の質疑応答コーナーでは、
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「伝統文化の普及・伝承方法も今後は、SNSを利用したものに変化していくのでしょうか。」
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「建設業界において、伝統文化を尊重し、活用する場面があれば教えて下さい。」
など、事前にいただいた質問に近衞が一問ずつ回答させていただきました。
ご参加者の声
ご参加いただいた皆様のご感想を一部ご紹介します。
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「業務上、文化財などに関わる機会が多く、有形・無形問わず文化財への取り組み方として、日本人としてこれからの心構えや進むべき方向についてのヒントが得られた気がしました。」
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「外圧を利用することも時として必要かもしれないとも考えています。これだけの伝統文化のコンテンツを有する日本において、今回の研修を契機に自分事として、意識を変えて、触れていこうと思います。未来に向けての課題事項が多数あることも理解出来ました。」
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「非常に興味深い話ばかりで、一つ一つのテーマをもっと聞きたいと思いました。テーマごとに継続してお話頂きたいくらいです。講演の中で、楽しいと思えるのが一番、というような趣旨のお話があったかと思いますが、まさに興味を持って楽しいと思える内容のお話だったと思います。」
おわりに
貴重な機会を設けて下さった竹中祥悟社長、石川直久様はじめ実現に向けてご尽力いただきました皆さま、ご参加くださった竹中土木の方々に、重ねて御礼申し上げます。
今後も、NPO法人七五では企業様向け伝統文化研修や講演などを行う予定です。
ご希望、ご興味ございましたら、お気軽にNPO法人七五事務局へまずはお問合せ下さい。
1件1件オーダーメイドで対応させていただきますので、内容や条件に関して個別に事務局へご相談いただけますと幸いです。
お問い合わせ:info@nanago75.com
左:竹中祥悟社長、右:近衞理事長